ドローン国家資格の取り方とは?資格取得の流れや取得するメリットも紹介
2025.2.28

2022年12月、ドローンの国家資格である「無人航空機操縦者技能証明」制度がスタートしました。この資格には「一等無人航空機操縦士」「二等無人航空機操縦士」という2つの区分があります。
それ以前はドローンの資格といえば民間資格のみでした。現在でも多くの民間資格が存在するため、「ドローンの国家資格を取る意味はあるのか」と疑問に思う方もいるでしょう。
結論からお伝えすると、特に仕事でドローンを活用したい方には、国家資格の取得を強くおすすめします。この記事では、ドローンの国家資格の取り方や取得するメリットについて解説します。
ドローン国家資格の取り方とは?
ドローンの国家資格を取る方法には、以下の2種類があります。
- ドローンスクールで受講する方法
- 指定試験機関で直接受験する方法
おすすめは「ドローンスクールで受講する方法」です。それぞれの概要を見ていきましょう。
ドローンスクールで受講する方法
1つ目は、ドローンスクールで国家資格に対応している講習を受講する方法です。ドローンスクールは国土交通省が発表している「登録講習機関一覧」から選びましょう。
出典:国土交通省「登録講習機関一覧」
試験の内容には「学科試験・実地試験・身体検査」が含まれますが、ドローンスクールの対象講座を修了した場合は「実地試験」が免除されます。
指定試験機関で直接受験する方法
ドローンスクールに通わず、国土交通省が指定する機関で直接試験を受けることもできます。いわゆる「一発試験」とよばれる方法です。
試験機関では、学科試験と実地試験を受験します。しかし、初心者が独学で合格するのはハードルが高いため、ドローンスクールで受講する方法が一般的です。
ドローン国家資格取得の流れ
ドローンの国家資格を取得するためには、以下のステップを踏むことが必要です。ここでは、ドローンスクールに通う場合の流れを解説します。
- 1.技能証明申請者番号の取得
- 2.登録講習機関で講習を受講
- 3.指定試験機関にて試験を受験
- 4.身体検査を受検
- 5.技能証明書の交付を申請
出典:国土交通省「無人航空機操縦者技能証明」出典:無人航空機操縦士試験「試験の案内」
1.技能証明申請者番号の取得
まずは「ドローン情報基盤システム2.0」(DIPS2.0)のアカウントを作成し、原則としてオンラインで本人確認手続きを行います。
本人確認に使用できる書類は以下のようなものです。
- マイナンバーカード
- 運転免許証
- パスポート
- 健康保険証 など
本人確認手続きが完了すると、「技能証明申請者番号」が発行されます。この番号は、ドローンスクールでの講習受付や、試験機関での受付などで使用する重要なものです。
2.登録講習機関で講習を受講
国土交通省が指定する登録講習機関から通いやすいドローンスクールを選び、対象の講習を受講します。講習を修了すると、指定試験機関での実地試験が免除されます。
3.指定試験機関にて試験を受験
続いて、国土交通省が指定する試験機関へ申請し、学科試験を受けましょう。一発試験の場合は、学科試験に合格した後に実地試験が行われます。
4.身体検査を受検
試験後は身体検査を受検しなければなりません。身体検査の方法には以下の2つがあります。
- 書類提出による受検
- 会場での受検
書類によって受検をする場合は、運転免許証などの公的証明書や、医師の診断書(申請前6ヶ月以内に検査したもの)を提出します。
5.技能証明書の交付を申請
各試験に合格した後は、原則オンライン(DIPS2.0)で技能証明書の交付申請手続きを行います。その際は指定の手数料に加え、一等資格の場合は登録免許税を支払います。
全ての手続きが完了後、郵送で技能証明書が届きます。
ドローンの国家資格を取得するメリット
ドローンの国家資格には、以下のようなメリットがあります。
- 飛行申請の手続きを簡略化できる
- より幅広くドローンを活用できる
- 操縦技術を持っている証明になる
一つずつ見ていきましょう。
飛行申請の手続きを簡略化できる
特定の条件下でドローンを飛行させる場合は、国土交通省への許可申請手続きが必要です。しかし国家資格があれば、一部の申請を省略することが可能です。
申請書を作成し提出する手間と時間を削減できるため、より手軽にさまざまな場所でドローンを飛ばせるようになります。
より幅広くドローンを活用できる
ドローンの飛行方法は「飛行レベル」として分類されています。このうち、レベル3.5飛行をするためには二等資格以上、レベル4飛行なら一等資格が必要です。
飛行レベル | 詳細 | 一等資格 | 二等資格 | 民間資格 |
レベル1 | 目視内での操縦飛行 | ◯ | ◯ | ◯ |
レベル2 | 目視内での自動・自律飛行 | ◯ | ◯ | ◯ |
レベル3 | 目視外飛行(無人地帯) | ◯ | ◯ | ◯ |
レベル3.5 | 目視外飛行(無人地帯、補助者や看板による立入管理措置が不要) | ◯ | ◯ | × |
レベル4 | 目視外飛行(有人地帯) | ◯ | × | × |
出典:国土交通省「ドローンのレベル3.5飛行制度の新設について」
レベル3.5飛行やレベル4飛行は、近年さまざまな業務で求められています。例えば市街地への配送、災害地での救助活動、イベント会場の警備などが挙げられるでしょう。
国家資格を取得するとこのような業務が可能になり、ビジネスチャンスが広がります。
操縦技術を持っている証明になる
ドローンの民間資格だけでも、一定のスキルを持つことを示せるでしょう。しかし、国家資格は国が認定しているため信頼性が高く、確かな知識と操縦技術を持つ証明になります。
ビジネスにおいても、国家資格を持っているとクライアントからの信頼性が高まり、有利になることがあります。
ドローンの国家資格を取るならまず優良なスクールを見つけよう
ドローンの国家資格があれば、申請手続きが減る、業務の幅が広がるなど多くのメリットがあります。そのため、すでに民間資格を持っている方も、ぜひ国家資格の取得を目指しましょう。
ドローンの国家資格を目指す場合は、ドローンスクールに通う方法が一般的です。登録講習機関の中から、優良で通いやすいスクールを探しましょう。
サイニチドローンスクールでは、国家資格の「二等無人航空機操縦士」に対応したコースをご用意しています。経験者の方はもちろん、初心者の方も1から知識と操縦スキルを身につけることが可能です。ぜひお気軽にお問い合わせください。
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