ドローン国家資格取得にかかる費用は?初心者は一等・二等どちらがおすすめ?
2025.2.10

ドローンの国家資格である「無人航空機操縦者技能証明」を持っていると、飛行申請の手続きを簡略化できる、さまざまなビジネスで必要な「レベル4飛行」が可能になるなど、多くのメリットがあります。
しかし、国家資格を目指す際に気になるのが費用面です。この記事では、ドローン国家資格の概要と、取得する際にかかる費用を解説します。取得を考えている方はぜひ参考にしてください。
ドローン国家資格の概要
ドローンの国家資格である「無人航空機操縦者技能証明」は、国土交通省が行っている資格制度です。
国家資格を持っていると、ドローンを飛行させるために必要な知識・スキルがあることを証明になります。また、一部の条件下における飛行は、国家資格を持つ人だけに許されています。詳しく見ていきましょう。
資格の区分
ドローンの国家資格には「一等無人航空機操縦士」「二等無人航空機操縦士」という2つの区分があります。またドローンの資格には、各機関が認定する民間資格も数多くあります。
これらの資格の大きな違いは、許可されている飛行レベルです。
飛行レベル | 詳細 | 一等資格 | 二等資格 | 民間資格 |
レベル1 | 目視内での操縦飛行 | ◯ | ◯ | ◯ |
レベル2 | 目視内での自動・自律飛行 | ◯ | ◯ | ◯ |
レベル3 | 目視外飛行(無人地帯) | ◯ | ◯ | ◯ |
レベル3.5 | 目視外飛行(無人地帯、補助者や看板による立入管理措置が不要) | ◯ | ◯ | × |
レベル4 | 目視外飛行(有人地帯) | ◯ | × | × |
出典:国土交通省「ドローンのレベル3.5飛行制度の新設について」
レベル3.5飛行をするためには二等資格以上、レベル4飛行なら一等資格を取得していることが必須条件となります。
また、以下の条件下での飛行には限定がかけられています。
- 目視外飛行
- 夜間飛行
- 機体重量25kg以上
これらの条件下で飛行をしたい場合は、別途「限定変更」の講習や実地試験を受ける必要があります。
受験資格
無人航空機操縦者技能証明の受験資格として定められているのは、以下の2点です。
- 16歳以上であること
- 航空法の規定により国土交通省から本試験の受験が停止されていないこと
受験にあたって特別な条件はなく、16歳以上であればほぼ誰でも受験できます。
ドローン免許(国家資格)取得にかかる費用
ドローン国家資格を取得する際にかかる費用は、主に以下の3種類です。
- 講習費用
- 試験費用
- 証明書の交付費用
講習費用
国家資格の取得を目指す場合は、ドローンスクールに通うことが一般的です。ドローンスクールは国土交通省が発表している「登録講習機関一覧」から選びましょう。
講習費用はスクールによって異なります。また、ドローン経験者か未経験者かによっても金額は変わることが多いです。おおよその費用相場は以下の表をご覧ください。
未経験者 | 経験者 | |
二等無人航空機操縦士 | 40万円 | 15万円 |
一等無人航空機操縦士 | 80万円 | 50万円 |
試験費用
ドローンの国家資格を取る方法には、以下の2種類があります。
- 指定試験機関で直接試験を受ける
- ドローンスクールで受講する
ドローンの国家資格試験の内容には「学科試験・実技試験・身体検査」が含まれ、それぞれ費用がかかります。
指定試験機関で直接試験を受ける場合、試験費用の内訳は以下のように定められています。
試験の種類 | 資格区分 | 手数料(費用) |
学科試験 | 一等 | 9,900円 |
二等 | 8,800円 | |
実地試験 (マルチローターの場合) |
一等 | 2万2,200円 |
一等(限定変更) | 2万800円 | |
二等 | 2万400円 | |
二等(限定変更) | 1万9,800円 | |
身体検査 | 書類提出による受検 | 5,200円 |
会場での受検 | 1万9,900円 |
出典:無人航空機操縦士試験「技能証明試験の種別・手数料」
一方、ドローンスクールで受講する場合は実地試験が免除されるため、試験にかかる費用は「学科試験」と「身体検査」のみです。試験費用がドローンスクールの受講費にもともと含まれている場合もあります。
証明書の交付費用
試験に合格した後は、無人航空機操縦者技能証明書の交付のため、以下の費用がかかります。
費用の種類 | 資格区分 | 費用 |
手数料(新規) | 一等・二等 | 3,000円 |
手数料(限定変更・更新・再交付) | 一等・二等 | 各2,850円 |
登録免許税 | 一等のみ | 3,000円 |
ドローン国家資格の有効期限は3年です。国土交通省が認定するドローンスクールで更新講習を修了し、身体適性の基準を満たすと更新できます。その際に更新申請手数料がかかります。
ドローンの国家資格は一等・二等どちらが良い?
ドローンの国家資格には一等資格と二等資格がありますが、どちらを受けるか迷っている方もいるでしょう。ここでは、一等資格と二等資格がそれぞれどんな方に向いているか、解説します。
二等ライセンスがおすすめの方
二等資格をおすすめしたいのは、以下のような方です。
- ドローンを本格的に始めたばかりの方
- ドローンをビジネスで使用したい方
- 国家資格を保有しておきたい方
ドローンを始めたばかりの初心者の方は、まず二等資格の取得から目指しましょう。国家資格の勉強と練習を通じて、ドローンの操縦に必要な知識やスキルは一通り身につきます。
また二等資格を保有することで、飛行時の申請手続きを省略できる、クライアントから信頼を得られるなどのメリットがあり、ビジネスでドローンを使用する方にもおすすめです。
ドローンにはさまざまな民間資格も存在しますが、安心材料として国家資格を保有しておきたい方は二等資格を目指すと良いでしょう。
一等ライセンスがおすすめの方
さらに高度なスキルが求められる一等資格は、以下のような方におすすめです。
- ドローンの応用的な知識や経験を得たい方
- ドローンビジネスの幅を広げたい方
一等資格で求められる知識やスキルは、二等資格よりさらに応用的なものになります。二等資格を取得後、さらなる知識と実践経験が欲しい方は、一等資格を目指しましょう。
また、物流や災害現場の救助活動などの仕事では、有人地帯の目視外飛行であるレベル4飛行が求められます。レベル4飛行は一等資格にのみ許可されており、これらのビジネスを行いたい方は一等資格を目指しましょう。
ドローンスクールで未経験から合格を目指そう
ドローンの国家資格である「無人航空機操縦者技能証明」を取得すると、多くのメリットがあります。今後はさまざまな場面でドローンの活用が進むと見られているため、国家資格が活躍する機会も多いでしょう。
ドローンの国家資格を目指す際は、ドローンスクールに通う方法が一般的です。サイニチドローンスクールでは、未経験から二等資格を目指せるコースをご用意しています。ぜひお気軽にお問い合わせください。
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